教育研修 3)課題解決演習
課題解決プログラム(実課題にて、1日または2日)
職場内の小さな課題から、会社全体の経営課題まで、以下の共通のアプローチで課題解決に取り組むことができます。
研修スタイルにて、「実際の職場で起こっている課題を題材」に、このステップを進めます。
(幹部研修のステップと同じです)
- STEP1: 左脳で「課題を構造化」し課題の本質を見極める
- STEP2:右脳で「仮説を作成」し具体的な解決策を創り出す
- STEP3:それを、現実的な「行動計画」に落とし込む
- STEP4:行動・実行しつつ、軌道修正(検証)をかけていく
このSTEPのうち、
STEP1では、課題を構造化し理解する「論理的思考」(ロジカル・シンキング)
STEP2では、課題を解決する「解決策」をつくる「創造的思考」(クリエィティブ・シンキング)
の両方が必要となります。
この論理思考と創造思考を組み合わせ、新たな解決策を作り上げていく思考プロセスを、「戦略思考」ともいいます。戦略思考は、いわば課題解決のOS、また戦略策定のOS、ともいえます。
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以下のように、1日もしくは2日での研修となります。
今までに出てきたものには、たとえば以下のようなものがありました。
- 若手社員(部下)の仕事力向上
- 提案力の強化方法
- 製品歩留まりの向上対策
- 製品トラブル発生時にお客の不満を高めない方法
- ノウハウ集積するための新たな開発管理組織の検討
- 優秀な人材を集める採用活動の強化、など
いずれも、当初予想もしなかったような、斬新かつ実現性の高い解決策が導き出されました。
人材開発プログラムのプログラム中での活用
このプログラムは、単独のプログラムとして活用いただくだけでなく、一連の人材開発プログラムの最初に配置されることもあります。
例えば下の例は、ある大規模な金融グループで実施している選抜管理職育成研修です。コーポレート・ユニバーシティ・スタイルで、さまざまなクラスを1年かけて履修していきますが、その冒頭に「戦略思考」プログラムを配置し、個別の戦略論を学ぶ前に、戦略ツールを使う土台となる考え方を身につける、という仕立てになっています。
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課題解決研修プログラム(ケーススタディ、1日または2日)
しかし、参加者の所属が大きく異なる場合、また課題共有自体に問題がある場合には、「ケーススタディ」を使って課題解決を学ぶのが効果的な場合もあります。
ケーススタディ:フィットネスクラブの会員増加
- 地方都市A市出身のあなたは、大学時代を東京で過ごしたあと大企業に就職し、数年を東京本社で過ごしました。そして去年、希望が通って、その企業のA市支店に赴任になり、とても幸せに仕事をしています。そんなあなたは先週金曜日の夜、近くに住む高校時代からの親友、人根須(ひとねす)さんの久しぶりの誘いで飲みに出ました。
- 人根須さんは、地元でフィットネスクラブを経営しています。地元商工会議所の若手役員でもあり、“自分の事業は順調”と言っています。あなたは、友人の成功を嬉しく思う反面、「学生の頃は、俺のほうが兄貴分だったしのになぁ・・」と、思うこともないではありません。
- しかし昨日は、酔いが廻るにつれ、人根須さんは経営上の悩みを口にしはじめました。人根須さんの経営するクラブも、会員数の伸びがとまり、昔ほど儲からなくなっているようです。昔は設備投資や経営相談に気前よく応じていた銀行も、本店からの指示で、「会員数を2倍に増やす具体的な改善計画がないと、今後の相談には応じない」と冷淡な態度に変わったそうです
- さらにあなたは、その本店の担当者があなたの高校同期と知りました。あなたと彼は、お互い気になるライバル関係であり、あなたは俄然、人根須さんの悩みを見過しにするわけはいかなくなりました。昨夜は酔った勢いで、「よし、俺が会員数を2倍にする、“素晴らしい”プランを考えてやろう」と意気投合しました
- あなたが土曜日に二日酔いと共に目覚めた時には、昨日の話は実はよく覚えていませんでした。しかし自宅のPCには、人根須さんからのお礼と、「頼りにしている」とのメールが入っています。どうもあなたは、週末に人根須さんに「会員数を2倍にする“素晴しい”プラン」を提示することを約束し、次の週末に、人根須さんとそのプランの打合せをすることになっているようです
- 人望のある人根須さんの期待を裏切ったら、高校からの親友をグループをまとめて失うことになりかねません。と言っても、名案があるわけではありません。「どうしたものかな?」と迷ったあなたは、とりあえずインターネットでいろいろ情報を調べ始めました。最初は「フィットネス産業などわからない!」と思っていたあなたも、調べるうちに「インターネットを探せば結構情報が得られるものだな」と感心した次第です
- そして、調査を始めて2時間くらいたった頃、あなたはいいことを閃きました。今週あなたは「仮説思考・戦略思考」の研修に参加することになっています。そこで講師に相談すれば「答」を教えてくれるかもしれません
- あなたは月曜の出社一番に、人事部を通じ講師に相談しました。講師は、「状況はわかりました。なかなか大変ですね。では、今回の研修はそれをテーマにしましょう」、と応じてくれました。それにはあなたは喜んだのですが、続けて講師が言ったことは、「まずあなたが最初に考えてみてください。そのときまでに、私の指示することを作業願います」、との指示でした。
- 「答」をすぐくれない講師にあなたは失望を感じましたが、今では頼りの綱は、その小生意気そうな講師だけです。「やってやろうじゃないの」と思ったあなたは、早速作業を始め、今回の研修に臨みます
課題解決(戦略思考)の学習について
なおこれら研修を実施するにあたり、受講生には事前に「戦略思考コンプリートブック」を事前に読んでいただくことが多いです。
この本は、私が課題解決の研修を開始した2000年頃、市販されている本にはまだ良い物がなかったため、「戦略思考の研修用テキスト」として今まで使っていたテキストをベースに書き下ろしたものです。
また、コンプリートブックの名前に恥じないよう、戦略ツールやフレームワークはかなり網羅的に入れてあります。
読まれた方・使われた方からは、とても実践的、との評価をいただきます。また、参考書的にツールを考えるときに引く、という使われ方をされている方も多数いらっしゃいます。
研修を実施する場合は、著者割引が効きますので、2割引きの値段になります。
ご興味のある方は、以下のサイトもご参照ください。
アマゾン・サイト: http://www.amazon.co.jp/dp/4534036132/